窪田空穂将棋教室レポート
平成22年 7月 10日(土) 3回目 場所:窪田空穂記念館 生家 今年度の空穂教室の日程はこちらから
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空穂将棋教室の開会式。空穂記念館の館長の司会。 馬場支部長のご挨拶です。 「今日はみなさんの心に残る一日になるでしょう」 座っていらっしゃるのは塩尻支部の先生方。空穂教室を支えてくださっているみなさんです。 |
今回はプロ棋士が5人も来てくださいました。 ひとりづつ丁寧な挨拶をしていただき、緊張気味のこどもたち。 |
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昨年11月に昇段された小林宏七段と 升田幸三賞を受賞された飯島栄治六段に 花束贈呈がありました。 先生方、おめでとうございます! |
恒例の「模範対局」 プロのたたずまいに空気がピリリとひきしまります。 こどもたちも真剣なまなざしでプロの所作を見つめます。 |
解説は小林先生。大きな声でみんなにわかりやすく対局の流れを説明してくださいました。窓の外にいるのは「信毎こども記者」。今回は信濃毎日新聞のこども記者さんが取材をしてくれました。 |
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こどもたちが夢中になって模範対局を観ている間に、塩尻支部の先生方は指導対局の机と盤駒をセッティング。 みんなが気持ちよくスムースに会が運営されるように 塩尻支部の先生方のプチ努力があるんですよ♪ |
いよいよ指導対局がはじまりました。約60名もの参加者があってもプロ棋士+塩尻支部の強豪先生でほとんどの子が最初から指導を受けられています。 |
こども達の真剣な表情がとっても素敵なのも この教室の魅力です。 |
石川陽生七段。 石川先生は毎年ニューヨークの大会の審判長を務めていらっしゃいます。世界各地で将棋の普及に大忙しの石川先生の世界漫遊記はこちらです(是非ご一読を!) |
よく通る大きな声でほめてくださる小林宏七段。 実は将棋界きっての山男。平成10年の将棋年間のアンケート、「棋士以外でやってみたい職業は?」との問いに「冬の小屋番」と答えているほど! |
飯島栄治六段。 飯島流引き角戦法にちなんで、「引き角くんキャラクター募集」という企画がありました。これからいろんなところで「引き角くん」キャラクターが大活躍するそうです。 楽しみですね! |
横山泰明五段。 手元にある「近代将棋2006年7月号」の「若手棋士リレー大特集」のインタビューから一部引用します。 「棋風は?」・・「さっぱりした振り飛車党」 「願い事がひとつだけ叶うとしたら?」・・「ドラえもんを配下にしたい(笑)」 意外とお茶目な横山先生です |
窪田空穂将棋教室は、普段は塩尻支部の先生方がご指導にあたってくださいます。個性的な先生方がたくさん。 詰め将棋作家の先生。 |
右玉のスペシャリストの先生。 |
空穂教室を一番支えている先生。 |
熱血・・ではなくて「鉄血」先生。 大丈夫。優しい先生ですよ♪ |
こどもたちに人気の白馬の王子様先生。毎週日曜日の村井教室はもちろん、県内各地に指導に出かけていらっしゃいます。 |
強豪校「伊那北高校」将棋班のメンバーも指導に当たってくれました。メンバーにホレなおしているところかな? |
別室では勝又先生の初心者講座が開かれていました。 |
勝又清和六段。 精力的に日本全国を普及に駆け回っていらっしゃる先生です。 長野にも何度もご来訪してくださって、今年5月には小中学生選手権県大会にも来てくださいました。 |
「ふ、は歩く、と書きます。ひとつずつ前に進みますよ」 漢字の読めない小さい子でもわかりやすく工夫して教えてくださる勝又先生。 |
一通り駒の動かし方をレクチャーしたあとは実際にみんなで好きな駒を先生と一緒に動かしてみます。手が届かないところはおかあさ~ん、手伝って=! |
動かし方がわかったら今度は実際に対局をしてみよう。 動かし方がよくわからなければ紙を見ながらでもいいですよ。 |
「君、本当に将棋、初めてなの!?」 きょとん。としている女の子。 |
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「この局面を撮っておいてください」 勝又先生がびっくりした様子で私を手招き。 勝又先生に呼ばれて撮ったこの写真。 将棋に今日はじめて触れた小学一年生の女の子が、はじめての指導対局で指したのがこの将棋。 将棋をご存知の方ならこれがどんなにすごいことがわかると思います。 ・・・私がよくわからないので 将棋を指導されている方に解説していただきました。
一番、驚くところ。 |
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・王様を動かしている。 |
最後には詰みを発見して、先生の王様を詰ませました。 初めての将棋でプロに勝っちゃった!すごい! |
小さな女の子が大きな先生に教わっています。男の子も女の子も大きい子も小さい子も一緒に楽しめるのが将棋の魅力です。 |
逆光が残念。石川先生。 古い家屋での将棋教室。「このようなすばらしい環境で将棋を指すことで みなさんも古いもの、伝統のあるものを大事にする心を持ってください」 |
「普通、指導対局で待っている間子どもさんは集中力が切れてしまうものですが、今日のみなさんは待っている間も盤面に集中して次の手を考えてしっかり指していて驚きました」 |
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飯島先生はサウスポーなんですね。 プロ棋士の駒を持つ手つきがとてもかっこよくて、マネしてた子もいました。 |
さすがプロが扇子を持つ姿。 ピシーっと決まってますね。 |
プロ棋士に教えていただいている子の表情。本当に心に残る一日になったことでしょう。 |
石川先生の大きな背中には汗が。それでも涼しいお顔をして指導されていたのはさすが・・・。かっこいいです。 |
午前の部終了式。 |
午後の部 今度は大人の先生を中心に。 腕の覚えのある子は午後も引き続きの参加です。 |
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アマ強豪の先生も子どもたちに混じって真剣な表情。 |
中学生も果敢に挑みます。 |
松本もとっても暑い日なのに涼しげな横山先生。 |
午前からの指導対局にまったく疲れを見せない石川先生。 |
午後の勝又教室は「矢倉の組み方」 午前の部より少し高度な内容です。 |
勝又教室をちらりと見に来た子をアシスタントにすかさずスカウトした勝又先生。 飲み込みが早く、勝又先生の意図を汲んで的確に駒を動かしてくれました。 「なかなか強いな、君は!」 まんざらでもないアシスタント君♪ |
教わったことを実際に盤上で再現してみます。。 振り駒をするときにお互い「何歳?」「8歳?同じだ。何月生まれ?」と聞きあっている子達がとってもかわいかったです。 年長者が駒を振るってことを知っているんですね。 |
先生のお話を聞きながら駒を進めていきます。 馬場支部長もお手伝い。 おかあさんも興味津々な様子。 一緒に覚えてくださいね! |
対局後、勝又先生を交えての感想戦。わかりやすい解説をしっかり心に刻んだ生徒さんの姿がありました。 |
勝又先生のご指導の後も矢倉の復習♪馬場先生と山下先生が丁寧に教えてくださいました。 |
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指導者の立場からどのように教えていけばいいのか、ということを中心に横山先生の指導対局を受けていらっしゃった塩尻支部の先生。。 吸収したことを、こどもたちに惜しげもなく還元してくださっているんですね。 このような努力が長野の子どもたちの棋力向上を支えているのだと思います。 ありがたいです。 |
午前の部では子どもたちを大きな声でほめてくださった小林先生。もちろん大人の方にも賞賛の声は大きくて。大人だってほめられるとうれしい! |
アマ強豪の先生と強豪高校生。なぜか同じポーズなので、今回の「仲良し大賞」に認定します |
プロ相手に新手披露の小学生。これには飯島先生もびっくり! |
丁寧な感想戦をしてくださる飯島先生。どの先生も、子どもにも大人と同じ敬意を持ってお話をしてくださいます。すごくうれしいことですし、大切なことですね。親も学ばせていただきました。 |
講座のアシスタントくんに指導をする勝又先生。 あら。アシスタント君が勝ったんですか!!さすが! 強くて明るくて大きな声が出せるアシスタント君の今後に注目です。 |
伊那北高校のおにいさんたちも午後は指導を受けられていました。 全国大会も近いです。がんばってください! |
石川先生の広い背中。 |
閉会式。先生方もちょっと名残惜しそう!? |
楽しい時間はあっという間に過ぎるものです。 棋士の先生方は 空穂記念館の館長先生に厚くお礼をおっしゃっておられました。 もちろん、私たちも同じ気持ちです。 空穂記念館のスタッフの皆様、塩尻支部の先生方。 そして石川先生、小林先生、勝又先生、飯島先生、横山先生。 お疲れ様でした。 また次回を楽しみにしています。 |
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今回の空穂教室の様子は、7月18日(日)付けの信濃毎日新聞「こども新聞欄」に掲載されました。 信毎こども記者クラブの二人が教室の様子やプロ棋士の先生方へのインタビューをわかりやすく素敵にまとめてくれました。 見逃してしまった方は是非、図書館などでご覧くださいね! ☆信毎こども記者クラブでは随時メンバー募集中です。 くわしくはこちらから |
前日に行われた「窪田空穂将棋教室 屋代小分校・上山田児童館分校」のレポートはこちらです。
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まったくの偶然ですが、今回の教室の少し前、昭和59年発刊の「将棋」という雑誌をある方からいただきました。 年4回の季刊誌。発行は将棋連盟。発行人は大山康晴先生。 26年前のこの本に「ニューフェイス 昇段の1局」という特集があり 「小林宏新四段」の寄稿がありました。 タイトルは「四合目にたどりつく」 いかにも山男の小林先生らしいタイトルです。
奨励会二段で足踏みをしている時期(20数連敗という不滅の大記録・・文中より)に冬の谷川岳で遭難しかかったことで、肩の力が抜けたそうです。 「盤にへばりつくようにしか見られなかった将棋が少し離れたところから見ることができるようになった。将棋盤と自分の距離がぼんやりとつかめるようになったのだ。」(文中一部抜粋) 簡単にはなれないプロ棋士というお仕事。ピンチをチャンスに・・・とよく言われますが、どん底のピンチの中に隠れているチャンスを掴み取りきるパワー、迫力を「小林宏新四段」の文章から感じました。 今回、小林先生のパワーを少しだけ分けていただきたくて 指導されているところを座って拝見いたしました。 大きく張りのある声で 指導を受けている子どもたちの指した手をうんとほめて下さる小林先生。ぱぁっと紅潮して頬がゆるむ子の姿。 「駒はこうして数えてしまうんだよ」と少し声を落として優しく教えてくれる小林先生。慎重に駒をそろえ 数えて駒にしまう子の姿。清冽な風景でした。とても気分がよかったです。 雑誌や新聞でしかお名前を知らない雲の上の存在のプロ棋士の先生とこうして実際にお会いして、お人柄に触れて。なんて贅沢な時間だろうって思います。 「秘境の地に行かなくても パワースポットは空穂教室にある!」なんて思ってしまいました。 もちろん、プロ棋士の先生方ばかりではなく、この教室を支えてくださっている塩尻支部の先生方の普段の普及の努力があってこそ。そして、場を提供してくださっている空穂記念館の館長先生はじめスタッフのみなさんには本当に感謝しております。 我が家(佐久)からはちょっと遠いので普段の空穂教室にはなかなか参加することができませんが、お近くの方、少し足を伸ばせば通える距離の方には是非、毎回参加してほしいな。と思います。 今年度の空穂教室の日程はこちらからです。 (11月にもプロ棋士の先生がいらっしゃいます。前日には学校訪問を予定しています。希望される学校がありましたら是非ご一報ください) |
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