今年度も、窪田空穂生家将棋教室が、塩尻支部の先生方のご尽力・窪田空穂記念館館長先生はじめスタッフのみなさまのご協力・プロ棋士の先生方のご好意で開催の運びとなりました。
数えたら私も参加8年目のこの教室。
毎回、レポートでサイトを通じてみなさまにご報告するのが参加後の楽しみなのです。
開会式
今回ご来訪のプロ棋士の先生方。右から石川陽生先生・小林宏先生・横山泰明先生・田中悠一先生。
空穂記念館館長先生のご挨拶と、塩尻支部の先生方のご紹介。
石川先生のご挨拶。
将棋は日本の文化です。このような歴史る建物の中で将棋を指せるので、畳の部屋の作法や将棋の楽しさを教えていきたいです。
将棋はあいさつを大事にしています。身につけてくれたらうれしいです。
プロ棋士の模範対局。気持ちのよい緊張感のある空気が流れます。
小さい子も背中をピン!としてプロ棋士の手を見つめます。
地方では(都会でも?)なかなか実際に見ることの出来ない、プロの作法。子ども達はおもわず乗り出してみています
模範対局を見た後は、実際にプロ棋士との対局。
先生方のかっこいい姿を見たあとだから、子ども達もお行儀のいいこと!
よく考えて、一手一手を大事に指している子が多かったと思います。
プロ棋士との対局の順番を待っている間は、塩尻支部の先生方が丁寧にご指導してくださいます。
塩尻支部の先生方
塩尻支部の先生方は、将棋がとてもお強い上に普及にもとても熱心です。
プロ棋士と触れ合える、これだけ大きな規模の教室を何年も続けていくのは本当に大変なことだと思いますが、なんてことないような涼しい顔して毎回参加者を迎えてくださいます。
初心者教室担当のみるくさん。
やさしいみるくさんにはこどもたちも話しやすいみたいで「先生、次は詰将棋やりたいの!」と甘えていました。
石川陽生七段
石川先生は長野県に足繁くご来訪くださる先生です。
1月には御代田町将棋まつり兼田中良夫先生追悼将棋大会 にもゲストとして勝又清和先生・田中悠一先生と来てくださいました。
また、7月11日には松本市浅間温泉で行われました王位戦にもおいでになりました。
さらに、長野県将棋情報サイトでは石川陽生先生から海外レポートをご寄稿いただいています。
石川先生、いつもありがとうございます!
小林宏七段
(開会式の挨拶にて)
私は1年半ぶりの参加です。昔からの歴史ある木造建築の建物の中、外は雨。今日はおちついて将棋を指せます。
みなさんにもゆったりと指していって欲しいと思います。
大きな声でいい手をほめてくださる小林先生。こどもたちもほめられてとてもうれしそうなのが印象的でした。
横山泰明五段
私はもう何回も参加させていただいてます。今日もたくさん指して将棋の楽しさを伝えたいです。
田中悠一四段
長野出身の田中です。7月のこの教室は毎年暑いのですが、今日は涼しくて、環境としてはとてもいいですね。
今日はよろしくお願いします。
将棋母の間で時々話題になるのが
「棋士の先生の手ってきれいよね~」
本当にうっとりするような華麗な手つきで駒を動かしていらっしゃいます。
左上から 石川先生 小林先生
左下から 横山先生 田中先生
午前の部 閉会式。
石川先生「あいさつはみなさんよくできました。大切なことですが、投了の時は「負けました」と言いましょう。失敗を認める姿勢が次につながります。」
小林先生「みんなしっかりした将棋を指していました。詰みに強くなるために3手詰めをたくさん解きましょう。女の子が強くてびっくりしました。将来この教室から女流プロが出るかもしれません」
横山先生「みんな実力がありました。でも駒がただで取られる見落としもありました。大会ではつまらないミスをするのはもったいないので、盤面をしっかり見てから指すようにしましょう」
田中先生「私はついつい感想戦で多くいろいろ言ってしまうのですが、ひとつでも心に残ったことを覚えて帰ってもらえれば・・・と思います。
お昼休み
午後の部の風景です。
午後の部は大人も指導対局を受けられます。
時間いっぱい最後の対局。
プロ棋士と一緒に駒をしまうなんてそうそうできる体験じゃないですよね。男の子のちょっと緊張した顔がとてもかわいい!
閉会式。
参加者はもちろんプロ棋士の先生方も運営された先生方やスタッフも存分に楽しんだ教室が終わりました。
お迎えを待っている子のお相手をする山下先生。
縁側で将棋・・・ステキです!
投稿者:空穂生家子ども教室事務局 投稿日:2012年 7月21日(土)21時33分4秒
空穂生家将棋教室盛会裏に終わりました。棋士の強さに格好良さに憬れて、午前午後延べ80数名を超す参加者がありました。どの子も礼儀正しく、夢中になって将棋を指す姿に嬉しく思いました。
これも一重に普及に情熱を注がれるプロ棋士の先生方、そして棋士の先生方のために手弁当で駆けつけてくださる支部会員の皆様、空穂記念館長先生スタッフの皆さんのお陰です。ありがとうごございました。今回は(も)東京横浜からも全国区のアマ強豪が棋士の先生方の思いを受けて、はるばる応援に駆けつけてくださいました。手前味噌ながら、空穂生家将棋教室の本質を物語っていると思います。
さて、本教室の前日には、二校で学校訪問が行われました。プロ棋士の模範対局に背筋を伸ばす子ども達。憬れのプロ棋士と対局する子ども達。日頃の授業を超えた感動を覚えます。
藤村は「人の世に三智がある。学んで得る智、人と交わって得る智、みづからの体験によって得る智がそれである」と教えています。プロ棋士の学校訪問での子どもの姿を見ると、その意味の重さを感じさせられます。
また学ぶのは子どもだけではありません。
訪問学級の担任A先生は「将棋のプロ棋士の先生方が、『将棋の駒を大切にすること』『あいさつが一番大事』と教えられて感激した。私たちも同じようなことを子どもに言うが、子どもたちの受け止め方がまるで違った」と話されていました。
B先生も「『負けるのは自己責任』『悔しくても負けましたと言える子こそ強くなる』というお話に感激しました」と。
一芸に秀でる方々のお話に、学校職員も背筋を正して学んでいるのです。
プロ棋士の先生方に、アマ棋士の皆様にこんなに大事にされている空穂生家将棋教室。参加者はみな幸せな気持ちにさせられます。関係各位に心より感謝を申し上げます。
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